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8月 27

第2期第17回政経セミナー特別講座 講演録

第2期「第17回政経セミナー特別講座」報告書
H26.7.21
・ 日時 平26年7月6日(日)午後1時45分
・ 場所 越谷市中央市民会館5階 第2・3会議室
・ テーマ 進んだ?変わった? 越谷市と市議会
―第3回「統一ローカルマニフェスト2011」 市民検証大会―
検証大会1
(左から)小口高寛氏、辻 浩司議員、岡田英夫氏、菊地貴光議員、西川孝一氏、江原千恵子議員

報告書PDF⇒第3回検証大会 報告書-3

◆第3回検証大会について
・第3回「統一ローカルマニフェスト2011」検証大会が開催された。三つのチームから達成度・達成率(前年度比)が報告されたが、未達成の部分が多い。何故達成されないか、何処に問題があったのかを参加市民に考えていただき、現状を共有してもらいたい。
・今回は3チームの検証結果に対して参加者に○×の札で判定してもらうという、全員参加型の検証大会になった。

◆各チームからのマニフェスト検証結果報告と市民判定結果
●「新しいしくみ」チーム(発表:西川孝一氏、同席:江原千恵子議員)
①議案に対する賛否の公開:「市議会だより」で掲載が定常化した事は評価。しかし賛成・反対に至る経緯については公開されていない。達成度Bランク・達成率70%(前年50%)
②特別委員会のライブ中継の実施:実行を決定するもいまだに実現に至っていない。達成度Bランク・達成率30%(前年40%)
③正副議長選挙の更なる公開:議長公約の提示は実行されてはいるが、就任議長の公約を市民に公開されていない。任期中の公約達成に対する点検検証は実行されていない。議長任期は1年交代が繰り返されている。達成度Bランク・達成率30%(前年30%)
④議会主催の市政報告会の開催:昨年11月50名の市民参加で第1回目の報告会が試行された。しかし型どおりの報告に終始し、質疑応答も各委員会とは別項目の内容になった。今年の開催が待たれる。達成度Bランク・達成率70%(前年60%)
⑤議会への市民参加の促進:市長が市民の意見を聞く方法は一応多様に準備されているが、中核市移行や第三庁舎建設、敬老祝い金一部廃止等に見る市民合意は軽視され、一気に市民との信頼関係を失う事となった。議会が市民との討議を保障し実行しているケースは余りなく、次回の議会主催の報告会も未定。達成度Cランク・達成率15%(前年10%)
⑥常設型住民投票制度の提案:条例制定以来、当初危惧された一部市民による制度乱用は起っておらず、早急に検討されるべき案件。達成度Cランク・達成率0%(前年0%)
⑦今後検討すべき課題:「請願署名の印鑑押印問題」:今年3月のツイッター事件で3,800名もの署名を添えて議会に市民請願されたが、この請願数には押印が義務つけられているとして実数にカウントされなかった。市民が通常印鑑を持ち歩いているはずはない。
・「議員定数の削減について」:生産労働人口減、右肩下がりの税収、ダウンサイジング時代への突入から全国各地の自治体は議員定数の削減、検討・実地に舵を切っており、越谷も政策として取り組む必要がある。達成度Cランク・達成率0%
■ 市民判定-満票で○

●「新しい公共」チーム(発表:岡田英夫氏、同席:菊地貴光議員)
・「事業仕分け」を実施し、何かをやるために何かを諦める選択肢を提案し、優先順位を明確にする:事業の優先順位を決める為の作業として越谷市では外部評価が用いられており、毎年600以上ある事業中40事業が外部有識者によって点検検証されている。
検証大会2
・外部評価は削減や見直しが提案通りになされていない事、市民の意見反映の仕組みが足りない事、議会での討論が十分なされていない事を改善する事が優先順位を明確にしていくものと判断されるが、事業の新設、拡大、縮小、廃止等総合的に考えていく事業仕分けの実現には程遠い。
・議会の過半数もしくは市長の政策にないものは請願でもない限り実現は難しく、事業仕分けは越谷市の実情にはマッチしていない。外部評価の結果を市民と共に検討し、外部評価の有効活用を次期マニフェストでは提案したい。 達成度Cランク・評価30点。
・「交付金制度」を創設し、市民自身で事業を選択、実施する仕組みを作る:コミュニティ推進事業が検証項目に当たる。少しずつではあるが自分達のやりたい事業に対しての予算が振り分けられるようになってきている。しかし、継続されている事業の実施や予算規模はほぼ固定されていて、事業のスクラップ&ビルドが少ないのが実状。
・イベント中心から地域の問題解決を図るもの、一定の公共的な事業に合わせて一括式の
交付に移行すべきであり、そのためには市民活動や自治会との連携も視野に入れる必要がある。
・交付制度を作ること以上に選択するための自治基盤の強化や、運営する市民自身の意識改革が必要とされる。 達成度Bランク・評価60点
■ 市民判定 9割○・1割×

● 「新しい豊かさ」チーム(発表:小口高寛氏、同席:辻 浩司議員)
・市民病院の財政健全化と地域医療の拡充:病院事業会計は国の診療報酬改定・市民病院当局の診療報酬加算の取得等の経営努力により、数字上は黒字決算を計測しているが、年間11億円の一般会計からの繰入金を前提にしたものである。 達成度Aランク
・「コンビニ救急」等患者・市民側のモラルの欠如や情報不足によって市民病院の救急外来が過密となり、現場が疲弊している。地域医療支援病院の取得を目指しているが紹介率、逆紹介率共に達成にはしばらく時間を要する 達成度Bランク
・団塊世代が75歳を迎える2025年までに、医療・介護・予防等を一体的に提供する「地域包括ケアシステム」の構築に向けて越谷は昨年5月に医療と介護に携わる専門家15名からなる委員会を設置し、同年12月から検討を開始している。達成度Bランク
・「稼げるプロジェクトの立ち上げ」:モデル事業としてのいちご観光農園を新たに設置し、7月から生産者への貸し出しを行う予定。達成度Aランク
・人、物、通貨、ゴミ、エネルギー、交通等循環型の地域を目指す:ごみ減量など東埼玉
資源環境組合による啓発用の回収袋の配布等あるが循環型の廃棄物行政とはいえない。達成度Bランク
・越谷市始めての市民共同発電が市民の寄付・募金活動の結果、大袋幼稚園の屋根に設置され稼動を開始した。市民・事業者・行政による更なる協働活動が求められ、幼稚園児の環境教育効果をベースにして再生エネルギー普及啓蒙へ取り組む。達成度Aランク
・循環型交通として今秋からコミュニティバスの試験運行が開始される。達成度Aランク
■ 市民判定 9割○・1割×

◆ 全体まとめと課題
・参加者は50名以上と3回の検証大会で最も多く、そのうち新規参加者は約1/3。越谷市でどの政治団体・議員も前回の選挙公約の検証を行っていない中、市民に向けて唯一公約の検証・説明責任を果たした。
・政経セミナーのテーマになっている「市民の役割と責任」は当初浸透する事がなかなか困難でしたが、最近その意味を受け止める市民が出てきた事。
検証大会3
(初めての参加者がグループ討議の発表の場で、「検証は難しくてついていけないと思っていたが、発表や意見は良く分かった」と発言する等 3年間の蓄積が感じられる)「どうなっているのか」の現状を共有し、当事者意識を問い合う関係のなかからこそ互いの連帯感は生まれてくる事、それが結果として来年の選挙の体制つくりへと結びついていくと思われる。
・大きな課題として、自治体運営の根幹である財政問題に切り込めていないこと、達成度を80%にしていくための方策が次期マニフェストづくりに生かしていくことが挙げられる。具体的には以下のとおり。
・「新しいしくみ」では 議会内の多数派形成への挑戦を市民と何処まで共有し、実践できるか。議会の機能不全ゆえの議員定数削減の政策決定と市民連携が何処までできるか。
・「あたらしい公共」では地域交付金の母体は自治会が中心となっていくが、人口減少や高齢化という課題が小さな地区単位で実際どうなっているかを明確化できるか。
・「あたらしい豊かさ」では太陽光発電の市民運動の活動は循環型の地域社会へのビジョンを示している。市民病院の問題等市民の安全と健康に関して、一層の市民の参加を踏まえた政策の提起と実現が直近の問題としてある。
以上